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沖縄でよく見る蝶々。でも実は・・・

[ベニモンアゲハ(Photo by hyr )]

さて問題
ベニモンアゲハ、ツマムラサキマダラ、クロマダラソテツシジミ
共通点は何でしょう?

答え
沖縄でよく見るけど、実は南方系の外来種の蝶。

地球温暖化と蝶の北上

[ツマムラサキマダラのオス(Photo by クド元気)]

ここに挙げた3種は、沖縄では以前から迷蝶(めいちょう:定着はしていないけれども、大風に乗ってたまにやってくる蝶)として知られていたものの、そこでの周年での生息は確認されてこなかった蝶です。ところが、いずれの蝶も現在では沖縄で一年を通して確認されるようになりました。何度も侵入があったものの定着していなかったこれら南方系の蝶が、近年になって沖縄に定着するようになったことは、地球温暖化による気温の上昇による可能性があります。

見つけ方

この3種、沖縄に多く生えているタチアワユキセンダングサの花によく訪れます。

[タチアワユキセンダングサの花(Photo by Kishimoto Toshio )]

ちなみに、この植物もまた熱帯アメリカ原産の外来種で、観賞用として持ち込まれたものが定着したものです。

簡単な紹介

ベニモンアゲハの同定ポイント

[ベニモンアゲハ(Photo by hyr )]

翅(はね)は黒地で赤と白の紋が有り、腹部にも赤い紋が並んでいるのが特徴です。ジャコウアゲハやシロオビアゲハの紅紋型と似ていますが、翅と体の模様で判断できます。比較的大きく、開長(前の翅の左右の幅)は8 cmほどあります。

[ジャコウアゲハ(Photo by drosophila53 ):翅に白い紋がありません]

[シロオビアゲハの紅紋型(Photo by トンカツひ~):翅の模様はそっくりですが、体に赤い紋がありません]

ツマムラサキマダラの同定ポイント

[ツマムラサキマダラのメス(Photo by kya-Ⅲ )]

漢字で書くと「端紫斑」、翅の端っこが青むらさき色であるのが特徴です。本種も開長が8 cmほどあります。

クロマダラソテツシジミの同定ポイント

[クロマダラソテツシジミ(Photo by 里山騎士団):赤丸で囲んだ箇所が尾状突起。]

裏面の波々模様、後翅の尾状突起、尾状突起の付け根のオレンジ色が特徴です。表面は薄い青色で、黒色で縁取られています。開長約3 cmと、他に2種に比べるとずっと小ぶりな蝶です。なお、本種は近年、本州での発見も相次いでいます。

見つけたら気候変動いきもの大調査(バイオーム)に是非投稿を

これらの蝶について、発見されましたらバイオームにぜひ投稿してください。ベニモンアゲハとツマムラサキマダラについては、気候変動いきもの大調査にてクエスト開催中です!


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