地面に根をはる植物たちは、動物のように自由に移動できません。生息範囲を広げたり、生きるのに有利な場所にたどりつくには、種子をそこまで飛ばす必要があります。
そのため、植物のなかには、種子を遠くまで飛ばすための「ワザ」を発達させたものがいます。例えば、タンポポは種子に綿毛をつけ(図1)、イロハモミジは種子に羽がつけることで(図2)、種子を風にのせて遠くまで飛ばすことができます。このように風の力を利用した種子の移動を「風散布」といいます。
図1. ふわふわの綿毛のついたセイヨウタンポポの種子(photo by pirikaokkai)
図2. イロハモミジの種子(photo by pirikaokkai)