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シーボルトが見つけたチョウ ナガサキアゲハが北上中!

ナガサキアゲハというアゲハチョウの仲間が居ます。東南アジアから日本にかけて分布するこのチョウ、実はかの有名な生物学者のシーボルトが長崎で発見したチョウなのです。そんなナガサキアゲハ、近年北上しています。

 

どんなチョウ?

前翅長(前の翅の付け根から先端までの長さ)が60mmから80mmの、大きな黒いアゲハチョウの仲間です。国内で見られる大型のアゲハチョウの仲間は尾状突起(後ろ翅の飛び出した箇所)を持つものが多いですが、ナガサキアゲハには基本的にはそれがありません。

[ナガサキアゲハのメス:羽の付け根には赤い模様が、後ろの翅には白い模様があります。]

 

[ナガサキアゲハのオス:全体的に黒いですが、翅の裏面の付け根には赤い模様があります]

 

[クロアゲハ:ナガサキアゲハと似ていますが、尾状突起があります。]

 

いつ・どこで見られる?

ナガサキアゲハは林縁の明るい場所を飛んでいることが多いです。ツツジ類やランタナ、ハイビスカスなど様々な花に訪れます。成虫は4月から10月に見られます。

 

どんどん北上中!

ナガサキアゲハは1920年代までは九州南部と四国南部までにしか分布していませんでした。1940年から分布の拡大が確認され始め、1980年頃には近畿地方に、2000年頃には中部地方、2010年頃には関東地方での定着が確認されるようになりました。近年では福島県や宮城県でも発見されています。

 

見つけたら気候変動いきもの大調査(バイオーム)に投稿を!

ナガサキアゲハを見かけたら、バイオームにぜひ投稿してください。みなさんからの投稿により、現在の分布状況を明らかにしたいと思います。


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