川でカビバラみたいな生き物見たことありませんか?そのいきもの、南米原産のヌートリアです。もともと暖かい地域の生き物ですが、地球温暖化に伴って分布域が拡大するかもしれません。
どんな生き物?
ヌートリア(Photo by Phosmy)
↑こんな生き物です。
尻尾を含めると1mを超えることもあるネズミ目の動物。体が大きいイメージがあるドブネズミですら50cm程度であることを考えると、かなり大型であることが分かります。オレンジ色の前歯も特徴です。
水辺に生息しており、スイスイ泳ぎます。活動は主に夜であるため、まだ明かりがある夕暮れに見つかることが多いです。
泳ぐヌートリア(Photo by てっせ〜e)
何が問題なの?
体が大きく、食欲が旺盛であるため、生息している河川の生態系に大きな影響を与えます。また、河川近くの畑では農作物の被害も報告されています。
草を食べるヌートリア(Photo by Fum.ak)
分布が拡大!?
ヌートリア(Photo by 名も無き虫)
ヌートリアは服の毛皮として使われることから戦中から戦後にかけて輸入され、育てる人がたくさんいましたが、毛皮として利用されなくなり捨てられたものが野生化しました。現在は主に中国地方から関東地方にかけて生息が確認されています。南米の温暖な地域からやってきたヌートリアは、冬場に凍る水域には生息できないと考えられています。今後、地球温暖化によって冬の気温が上昇すると、ヌートリアの生息域が北に広がる可能性が考えられます。
見つけたら気候変動いきもの大調査(バイオーム)に投稿を!
ヌートリアを見かけたら、バイオームにぜひ投稿してください。みなさんからの投稿により、現在の生息状況を明らかにしたいと思います。
注意
ヌートリアは特定外来生物に指定されています。また、日本の侵略的外来種ワースト100(https://ja.wikipedia.org/wiki/日本の侵略的外来種ワースト100)にも、世界の侵略的外来種ワースト100(https://ja.wikipedia.org/wiki/世界の侵略的外来種ワースト100)にも選定されています。可愛らしいからといって、家に連れて帰ったり、餌付けをしたりしないようにしてください。
参考:日本の外来種対策 https://www.env.go.jp/nature/intro/index.html
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